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2011年7月 3日 (日)

【2011年ウィンブルドン】クビトバがグランドスラム初制覇!

 第8シード、ペトラ・クビトバが女子シングルスを制した。昨年のウィンブルドンは、ランキング62位ながらベスト4入り。この成績はフロックではなかった。
 今年の全豪でもベスト8入りを果たし、現時点でのWTAランキングは8位。今季はすでにブリスベン、パリ(室内)、マドリードで優勝している。WOWOWで解説をしている杉山愛さんは、全仏でも彼女を優勝候補に挙げていた。実力は申し分ないと思う。しかし、このウィンブルドンで、彼女を単独で優勝候補に推すには躊躇があった。一つには、我々が疑い深くなっているからだろう。ランキング1位のキャロライン・ウォズニアッキを筆頭に、有望な若手はたくさんいても、本当にグランドスラム優勝の域に達している選手はいるのか、と我々は疑いの目で見ていた。
 全豪優勝のキム・クライシュテルスや全仏を制した李娜のように、このところ、十分な経験を積んだ選手が四大大会で優勝する傾向もある。実際、期待の若手がグランドスラムの決勝で力を出せずに敗れていく場面も何度もあった。クビトバがそうならないという保証はなかった。
 だが、今日、初めてグランドスラム決勝の舞台に立ったクビトバは、こう話している。
「コートに立って驚いたわ。なぜなら私は、ウィンブルドンの決勝の舞台に立っているということではなくて、ボールそのものに、そのポイントに集中できていたから」
 これと正反対のコメントを何度も聞いた。決勝で力を出せなかった選手は、舞台そのものを恐れ、我を失った。しかし、彼女はそうではなかった。
 クビトバはこうも言っている。「去年の私はまだ若く、彼女(セリーナ・ウィリアムズ)を倒せるとは思っていなかった。でも、今年はそれができると思っていた」。
 彼女は、これまでの女王候補と違って、メンタル的にも十分な準備ができていたのだと思う。女王不在の女子テニス界に、次代の女王候補の本命出現である。

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秋山英宏
Akiyama Hidehiro

秋山英宏

1961年生まれ。大学卒業後、フリーランスライターとしてスポーツ、レジャー分野を中心に雑誌、新聞で執筆活動を行う。1987年からテニスの取材を開始し、グランドスラムをはじめ、国内外の主要トーナメントを取材。テニス専門誌に多くの観戦レポート、インタビュー記事などを執筆している。日本テニス協会広報委員会委員。