【デビスカップ 日本対ウズベキスタン】伊藤竜馬はイストミンに完敗
デビスカップ・アジア/オセアニアゾーン1部2回戦は日本がウズベキスタンに4-1で勝利し、9月のワールドグループ入れ替え戦でインドと対戦することになった。伊藤竜馬は初日のシングルスで相手のエース、デニス・イストミンと対戦、4-6,4-6,4-6と完敗した。
3セットともワンブレークで決着。拮抗した試合ではあったが、内容は竜馬の完敗だった。イストミンがうまかった。敵地での対戦。しかも会場のブルボンビーンズドームは摂氏27度、湿度80%という厳しい環境だった。空調設備がなく、仮設の冷房機を入れてなんとかこの温度まで下げたものの、じっとしていても汗が流れる。乾いた気候のウズベキスタンから来た選手には過酷なアウェーの洗礼だ。だが、デ杯やツアーで経験豊富なイストミンは、余計な力を抜き、省エネテニスに徹した。コートサーフェスの速さを生かし、キレのあるサーブとコースをついたサーブでポイントを重ねていく。
「サーブのコースがしっかりしていて、ファーストサーブはもちろんよかったし、セカンドサーブはデュースサイド、アドサイドともフォアハンドに入れてきた。リターンが返らない回数が多く、きつかった」と言うように竜馬はサービスブレークのチャンスを作れない。一方、竜馬のサービスゲームでは、のらりくらりと戦いながら、サービスブレークの機会を探っていた。「イストミンのスマートな戦術にはぐらかされた」と竹内映二監督。これはまさにそういう試合だった。竜馬はブログで「ここ一と言う所で、相手の集中力がアップし攻められて自分が消極的になってしミスに繋がってしまいました」と振り返った。
対戦は、錦織圭が単複に3勝(複のパートナーは添田豪)を挙げる活躍で日本の勝利。1回戦のフィリピン戦では勝利の立役者となった竜馬も、今回は脇役だった。トップ50にも入っていたイストミンとは、試合経験でも勝負勘でも差があった。だが、今の竜馬にはこうした敗戦も必要だと思う。日本選手としては規格外の「ドラゴンショット」を持つ竜馬だが、経験不足は否定できない。虎視眈々と待ち構え、最後に勝利を盗んでしまう狡猾さは彼の足りない部分だ。だからこそ、こういう試合をしながら、一戦一戦、覚えていけばいい。
個人戦に戻った竜馬は、アメリカ・グランビーのチャレンジャーで8強入り、さらにアトランタのATPワールドツアー大会では、1回戦を突破。これはツアーレベルでの初勝利だった。彼は敗戦を糧にできる選手だ。敗戦から学ぶことができる選手なのだと思う。7月25日付けのATPランキングでは自己最高の104位に浮上した。一歩また一歩と、竜馬はワールドクラスの選手に成長している。
