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2011年6月 2日 (木)

【2011年全仏オープン】トップ10入り目前でペトコビッチ無念の敗退

 アンドレア・ペトコビッチ(ドイツ)の4強入りはならなかった。1日の準々決勝、全豪オープン4回戦で破ったマリア・シャラポワ(ロシア)に雪辱を許し、その全豪に続いて8強にとどまった。
 それにしても、ペトコビッチのここ数年の躍進はめざましい。07年、豊田市で開催されたフェド杯、日本-ドイツ戦で代表入りしたが、出場なし。チームの「補欠」だった選手が今やWTA自己最高12位の強豪となった。
 出生地はボスニア。祖国の歴史を知ろうと猛勉強、政治に興味を持って大学で政治学を勉強したインテリの一面も持つ。この日の会見では記者のフランス語の質問に「OK、じゃ、フランス語でいってみる?」と自ら持ち掛け、しばらくフランス語でのやり取りが続いた。仏語、独語、セルビア語を話し、もちろん英語も堪能だ。
 もっとも、そうしたバックグラウンドより、彼女はコート上でのダンスのほうが有名かもしれない。今大会は4回戦でマリア・キリレンコ(ロシア)を破り、ムーンウォークを披露した。勝利の瞬間のガッツポーズや試合中のリアクションもとびきり派手。「私はドイツ人だが、心は常にセルビアにある」と公言しているように、その熱い魂を観客の前でコートで表現しようというところなのか。クールなドイツ人とはひと味ちがうのよ、と言わんばかりだ。
 決勝に進出すれば、ドイツ選手ではアンケ・フーバー以来19年ぶり史上6人目のトップ10入りの可能性があった。この敗退で快挙はおあずけとなったが、しばらくこの選手には注目してみたい。

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秋山英宏
Akiyama Hidehiro

秋山英宏

1961年生まれ。大学卒業後、フリーランスライターとしてスポーツ、レジャー分野を中心に雑誌、新聞で執筆活動を行う。1987年からテニスの取材を開始し、グランドスラムをはじめ、国内外の主要トーナメントを取材。テニス専門誌に多くの観戦レポート、インタビュー記事などを執筆している。日本テニス協会広報委員会委員。